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2023/09/12

ツユクサ

残暑厳しい9月です。
珍しく裏庭に回った時に、隣の空き地に小さな青い花が咲いているのが目に入りました。
なんと、ツユクサが群生していたのでした。

今まで全く気が付きませんでした💦

ツユクサは私が自然の草花に目覚めた第1号の花なのです。
まだ三島市のパンフラワー教室に通っていた頃、カリキュラムでツユクサを作ったのですが、全然上手に作れないし、作ってて楽しくないし、難しいし…
それもそのはず、その頃の私は道端にはえているような草花には、全く興味がなかったのですから、パンフラワーを作っていても気持ちが入るわけありません。

ツユクサが好きになったのは、それから何年も経って、福井県坂井市の安島という町に滞在した時のこと。
そこにはパンフラワー仲間がいるので、一緒に粘土で遊んでいました。
その時の題材がたまたまツユクサで、あまり考えずに作り始めたら、なんだかハマってしまったのです。

海辺の小さな町。
潮風が吹き、島が見えて、岩がある海が見えて、海岸沿いは林もある…
海に潜って、自分で貝を捕って食べたり…
自然を満喫していたせいか、自然の草花がその時の私にしっくりきたとしか思えません。

毎日、夢中でツユクサを作りました。

安島から静岡県の伊豆の国市に帰ってからも、途中になったツユクサを作り続け、翌年の三島市の三嶋大社で開催された「パンフラワー作品展 花車」に、ツユクサを出展しました。
その年の花車には、ツユクサの他に、昼顔、半夏生とホタルブクロの2点も出し、草花のパンフラワーに目覚めた年でもありました。

さて、前置きが長くなってしまいました💦

すぐそこに咲いているツユクサを見逃したくないので、何本か切り取って部屋に飾らせて頂きました。
ツユクサは朝咲いて、昼にしぼむ一日花なので、花瓶に挿してみても、ほぼ葉っぱだけですね(笑)
それでも葉っぱの緑が綺麗です。
それにこのツユクサは、私の知っているツユクサとちょっと違います。

どこが違うかと言うと、まず花がやたら小さい。
1cmほどしかありません。
そして、葉っぱが広い。
葉っぱが大きいと言った方がいいのかな?
とにかく、細長いタイプでないのです。
もっと巾広くてヒラヒラした葉っぱがついています。
ツユクサといっても、いろいろな種類があるのですね。

他にツユクサの思い出は、越前焼きの陶芸家である大森正人氏の作品に飾ってもらえたことです。
大森氏はツユクサをアイコンとしている富士市出身の陶芸家で、釜は福井県にあります。
共通の知人を通して知り合ったのですが、アイコンであるツユクサのパンフラワーを探していて、私の作ったツユクサを気に入ってくださり、ご自身の作品展の時には、作品に飾っていただいております。
作品展の時に花瓶に生花を入れると、水の取り替えとかしなくてはならないため、パンフラワーの方が良いのだとか。
なるほど。
それに、花を入れて展示した方が売れるとかおっしゃっておりました(笑)
私のパンフラワーがお役にたてて嬉しいです。
毎年10月に東京の青山で作品展をだしているので、今年も開催されるのかしら?
案内が届くのを楽しみにしております。
大森氏の越前焼きは、軽くて手触りがとても良く、温かみのあるとても素敵な陶芸品。
私も小さな花器をいくつかコレクションしています。
作品展のたびに買い足して、少しずつ増えていくのが楽しいです。

せっかくなので、大森氏の花器に挿したツユクサを貼りますね。
小さなツユクサのパンフラワーをご覧ください。

ツユクサ
ツユクサ

2023/08/31

三世代サンスベリア

三代目サンスベリアがすくすくと育って、もう80cmになりました。

もう何年前かは忘れましたが、友人からもらった水耕栽培の15cm程のサンスベリアを鉢に植え替えたら、倍の大きさに育って、地下茎をつくり、立派なサンスベリアが育ちました。
6枚も葉を出し、自分の重さで傾いてしまったので、しゃもじを刺してテープを巻いて補強しました(笑)

親は未だに30cmくらい💦
子供に栄養を取られているのか、もう成長してない様子。
それでも青々としているので、まぁ、良しとして…

新たな三世代目が同じ鉢の中で急成長中なんです。
模様も緑と白の横縞模様が一番はっきりしていて、これこそ「虎の尾」の別名にふさわしい!
こんな綺麗な子ができて嬉しいです😍

サンスベリア
 キジカクシ科(リュウゼツラン科)
 原産地 アフリカ
 乾燥に強く、多肉植物として扱われる

マイナスイオン放出や、空気清浄が高いなどで、様々な観点から人気が高い植物です。

花言葉は
永久、不滅、長寿、幸福、開運

なんだかとても縁起が良さそうな観葉植物ですね。
水やりのもあまりしなくて大丈夫だし、日光の弱い場所でも大丈夫なので育てやすいです。
でも、地下茎を伸ばして増えるため、放置しておくと鉢の中がパンパンになり弱ってしまうので、通気性を確保する意味でも定期的に植え替える必要があるといいますが…

うちは放置💦

どこまで耐えられるか💦

ごめん、サンスベリア〜!

と、まぁ、こんな感じの生育環境ですが、今のところまだまだ元気です。
いつか花が咲いてくれないかな。
爽やかな甘い香りのする、白い小さなユリのような花をたくさん咲かせるそうです。
気温や湿度などいっての環境が整わないと花は咲きにくいそうですが、開花が珍しいと言われているだけに、そのいつかが訪れるのを楽しみにしています。

三世代サンスベリア
三世代サンスベリア

2023/08/15

フリージア

今、私のパンフラワー教室ではフリージアをつくっています。
初等科、中等科、高等科、師範科とカリキュラムが分かれていて、フリージアは中等科で作ります。

アヤメ科フリージア属
学名 freesia klatt
和名、別名 アサギズイセン
      コウセツラン
      ショウブスイセン
半耐寒性球根
開花時期 2〜6月

原産地はアフリカですが、日本へは江戸時代末期に渡来しました。
ほっそりした優雅な筒状の花と、甘い香りは日本人好みで、その後は栽培が増えて八丈島などで球根が生産されるようになったそうです。

名前の由来はフリージアを発見したデンマークの植物学者エクロンが、友人のドイツ人医師フレーゼ(freese)に敬意を表して献名したことに由来します。


江戸時代の日本人の心をわしづかみにしたフリージアは、今となってはいささか地味な花に(私は)感じますが、独特の形状をした清楚な花は、パンフラワーで作っていてもとても楽しい花です。
花びらの雰囲気、色の付け方、つぼみと半開きと全開の花を一本の中に組み合わせるセンス。
どの工程をとっても飽きません。

私もまだパンフラワーの師範になる前の中等科で、夢中になって作っていた花の一つです。
カリキュラムの中でいろいろな花を作りますが、花の種類にも相性があって、苦手な花は作るのにも手間取りますが、相性の良い花はスイスイ上手に作れます。
私はその年のパンフラワー作品展にフリージアを出展しましたが、先輩方からずいぶんお褒めの言葉を頂いたのがいっそう印象深いです。

しかし、今、当時の作品を見ると恥ずかしくなるレベルなんですが、自分が楽しんで作れることが一番だと今でも思っています。

今の生徒さんはセンスがあって、綺麗なフリージアを作っているから、ガーランドして花器にいける時が楽しみです。

では最後に花言葉を。
フリージアは花の色によって花言葉が違います。
それは花の色によって香りが違う花だからだそうです。
白 あどけなさ
黃 むじゃき
赤 純潔
紫 憧れ

ちなみにフリージアの花の香りは、白が一番強いそうですよ。
皆さんは何色のフリージアが好きですか?

フリージア
フリージア

2023/07/31

椿の花束

梅雨明け前からの猛暑が続いています。
伊豆の国市は、三島市よりはほんの少しだけ平均気温の低い夏ですが、暑いことにはかわりません。
毎日の熱中症指数も高いままです。
皆様、日中の暑さ対策はしっかりされていますか?
エアコンをつけてしまうと、もうそこから出たくないですね。
外の熱風は、都会に比べて人口密度が低いので、風通しがよければ、夜はエアコンなしで眠れる日もあるのですが、全く無風の日もあります。

さて、なんでこの夏に「椿の花束」なのか!
もちろん、花束の椿はパンフラワーです。

今月、一輪挿し用の椿のオーダーをいただきました。
新しく買い求めた一輪挿しの花瓶に、椿を挿したいとのこと。
私のイメージでは、茶花に使われる『侘助』(わびすけ)が似合うと思い、赤い一重の椿の制作を始めました。

私はパンフラワーのオーダーをいただくと、いきなり商品を制作するのではなく、まず試作品を作ります。
練習といった感じ。
そしていくつか作った中で、良く出来た物を商品として仕上げます。
とくに椿など、季節外れの花はイメージがつかみにくく、いくつも作らないと自分が納得できません。
なので、制作にはずいぶんと時間がかかってしまいます。

パンフラワーはまず絵の具を入れた粘土をこね、(花の種類にもよりますが)花心を作り、花心が乾いたら花びらを作り、花びらが乾いたら色を塗って、色が乾いたらガクを作り、ガクが乾いたら色を塗る…。
粘土や絵の具が乾くのを待つ間に、同じように葉っぱを作成しておきます。
全てのパーツの絵の具が乾いたら、やっと組み立てることができます。
ここで言う 組み立てる とは、枝や茎を作っていく作業を言います。

花だけ作るのではなく、つぼみも作るし、花によっては半開きの状態の花も作ります。

葉っぱはいっぱいあった方が良いです。

こんな制作手順をふんで完成した椿の中から、お渡しする花を抜いて、残った花はアトリエに飾ったり、作品展に出したり、別の商品に作り替えたりするので、試作品は用途があります。
試作品といえど、本気で作るし、商品にもなるため手は抜けません。
今回の椿も愛情をこめて作りました。
どの子を嫁に出したら良いか困るくらい(笑)

さて、今回はついでと言ってはなんですが、オーダー品の他にも、白に赤いふが入った椿も作ってみました。
赤い椿と、白赤の混色椿の2種類をプレゼントしたい方がいたのです。
今月末に日本を離れて、外国へ帰ってしまう方がいるので、その方に椿のパンフラワーをプレゼントしようと思い、オーダー品と平行して作っていました。

椿は万葉集の中にもでてくる茶花です。
縄文時代の遺跡からも椿が発見されるほど長い歴史があり、昔の人々からも愛された花。
開花時期は11月〜4月。
日本の冬を代表するような花ですね。

外国の生活の中で、椿を見て日本の冬を思い出してくれたら良いなぁ💕と思いながら作りました。

こういう時、パンフラワーっていいですよね!
季節に関係なく作れるし、枯らすこともない。
粘土なので、落として欠けちゃうことはありますけど。

出来上がった2種類の椿は、薄黄色の越前和紙に包み、リボンをかけてお渡ししました。

どんな花瓶に飾ってくれるのかな?
日本にいた頃を思い出してくださいね。
ありがとう。

椿の花束
椿の花束

2023/07/20

子宝弁慶草

子宝弁慶草。
または子持ち弁慶草とも言います。

ベンケイソウ科 カランコエ属
和名 子宝草
他の呼び方 クローンコエ

クローンコエという呼び方の通り、驚異的な繁殖力がある多肉植物です…が、
うちの子持ち弁慶は育ちません💦

2年ほど前、友人からもらって育てているのですが、全然大きくならないんです。
友人はあまりに子持ち弁慶草が子供を作るので、全部を育てきれないため、私を含め数人の友人に子供たちを分けたのでした。
その友人たちの2人とは私も交流があるため、ときどき成長過程を披露しあうのですが、株元の友人と、分けてもらった友人の一人は、順調にちびっこ弁慶草を育てていますが、私ともう一人のちびっこ弁慶草は同じくらい成長不良のままなのです。

子宝弁慶草の生育タイプは夏型。
暑さ、寒さも含めてとても丈夫です。
湿気は嫌うので、湿度が高い時期は風通し気を使います。
また、凍ったり霜に当てないように0℃を保ちます。
あとは成長期の初春〜晩秋はよく日に当てて、鉢土がしっかりと乾いたところでたっぷり水を与える。
生育が休止している期間は断水気味に管理。

とまぁ、こんな感じで室内にて育てているのですが、本当に信じられないくらいに育ちません。
鉢は窓辺に置いてあるのですが、西陽が当たる窓から、朝の光が入る窓辺に引っ越しさせたりしてみましたが、変わらず。

これはもう、相性の問題なのか?

いやいや、親株は一緒だし、単に環境の違いなのでしょうが、ここまで育たない多肉植物は初めてです。

他の友人の育てる環境も、私と大差ないように思うのですが。

外に出してみようかしら?

でも、小さな鉢なので、外に出したらこの暑さに耐えられるかしら?
伊豆の国市は都会よりは夏の気温が低いとはいえ、日本の夏です。
年々、暑くなりますね。
こんな小さな子を、外に出しっぱなしにするのは気が引けます。
だったら、玄関の近くに置いて、出したり入れたりして管理すれば良いのでは?
いやいや、私、そんなに手間のかかる子、いりません(笑)

暇になったら、土と鉢を変えてみようかな。
何か良い方法あったら教えて下さいね。

子宝弁慶草
子宝弁慶草